魚のあら美味しい食べ方

食の知識
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この記事を読むことで、お魚のあら(アラ)の販売価格から食べ方まで詳しく知ることが出来ます。更には節約に繋がる素晴らしい食材だと理解いして頂けます。適切な知識を習得していきましょう。

あらの販売方法

まずどこで売っているのか?というとスーパー鮮魚部、お魚屋さんで扱っています。あらという名称は総称で一般的にはお魚の頭、カマ、中骨、腹骨、血合いの部分を呼びます。これは別記事に記した”歩留(歩留まり)”に大きく関係するものであらを適正売価で販売することはそのお魚の歩留を向上させる事にも繋がるのです。歩留に関しての記事はこちらに記しています。魚の歩留まり計算方法と、その先の考え方一方すべてのお魚のかまがお客様ニーズがあるわけではありません。お客からのニーズがあり実際に売っているお魚のかま

①ぶり  天然ぶり、養殖ブリ問わず人気

②たい  天然鯛、養殖鯛問わず人気

③ヒラメ 天然ヒラメ、養殖ヒラメ問わず人気だが扱うお店は少ない

これらは、仕入れたものを捌きかまとして評価が付くお魚たちです。販売方法のほとんどが1パック198円~398円という個数パックでの販売です。提供するお店・企業によって評価が違うところが面白いところです。これはお肉売り場のミンチも同じ考え方ですがもともとトリミング(可食部とそれ以外)した後の【それ以外】の食材なのでどのような評価をすべきなのか”評価の考え方”がまちまちなのです。ですので同じ内容のかまで、ある店では198円だったのに、違うお店では398円だったりします。

最近では仲卸業者から人気のぶりあらだけ仕入れる事が出来ており煮つけの需要が高まる秋口から単品で販売するケースも少なくありません。この場合はもちろん評価は高い(=価値が高い商品)として値段を付けるのです。

魚のあらの美味しい食べ方【不動の2選】

本題の食べ方、調理方法のご紹介です。コラーゲンも含まれて骨からだしやうまみが出るので適切な処理で食べたいですね。

①煮つけ 

ぶり、鯛、ヒラメどれでも相性の良い煮つけ。まず軽くを振りしばらく待ちます。これは浸透圧の関係で塩を振ることにより内側から余分な水分と共に匂いが取れます。そして、余計な血合いやうろこ、臭みを取る為に湯引きをします。湯引きはボールに入れたかまに熱湯を注ぎます。数秒経ってから水を注ぎ、中骨に沿った血合いや頭の中の血の部分、鯛であれば頭の表面のうろこ取りを丁寧に取り除いていきます。特に鯛の頭はうろこがしつこくて大変ですがそれ以上に美味しいのでがんばって取りましょう。下処理が終わったら砂糖、醤油、酒、みりん、生姜、副菜にごぼうなどを準備して煮つけていきましょう。

基本からアレンジまで!思わずつくりたくなる「魚のあら 煮付け」のレシピ集 (cookpad.com)

スーパーの鮮魚部売り場でよく煮魚のたれみたいなものが売っているのでそれを使うと簡単に出来ますよ。

【楽天市場】モランボン 煮 魚 用 つゆの通販 (rakuten.co.jp)

②あら汁またはお味噌汁

同じ下処理をしてあら汁(お吸い物)やみそ汁も人気です。あら汁の味付けは、塩、醤油だけというシンプルなものが多く素材の味を感じる事が出来る料理です。みそ汁の場合地域性で味噌の味が違い赤みそ、合わせみそなどどんな味噌を使っても美味しく仕上がります。

大人が好んで食べるイメージがありますが、子供もかまの煮つけは大好きです。4歳くらいから食べるようになるのですが骨と身をしっかり見極める必要があるのでおのずと箸の使い方が上手になります。煮汁が甘くておいしいのでご飯にかけて食べたりとアレンジして食べてくれます。つまり、お手軽に買えるあらは実は節約に繋がり、副産物としてお子さんの箸の使い方向上に一役買ってくれるのです。

その他の食べ方として、ぶりであればぶり大根や鍋、カレー、ラーメンの出汁、から揚げ、塩焼き、炊き込みご飯、酒蒸しなどがあります。アレンジ料理として挑戦してみてはいかがでしょうか。

ぶり、鯛、ヒラメ以外のあらってどうしているの?

こんな疑問を頂いた事はないでしょうか。スーパー鮮魚部、お魚屋さんの調理場には大きなポリバケツがあり内臓、うろこ、捌いた後の商品にならない部位(ゼロ評価)をすべて集めています。それを業者が集め魚粉肥料などの肥料にしていきます。魚粉肥料は窒素やリン酸を含み動物性有機質肥料(有機肥料)の代表格です。化学肥料とは異なり有機質肥料なので、肥料成分の補給にとどまらず、土壌改良の効果も期待できます。ちなみに、猫の餌や犬の餌としてほしいというお客さんは一定数いらっしゃるようで大抵のお店は快く無料でお渡ししているようです。のどに詰まらせないように骨の大きさなどには注意していきましょう。

ご家庭でお魚を捌いた場合もあらを有効に使っていきましょう。特に②のあら汁は魚のうまみが出て最後の最後までお魚を使ったという満足感を得る事が出来ます。イワシなどは相性が悪いのですがその他の魚種は大抵あら汁やみそ汁で美味しく調理出来ます。筆者は、よく丸のアジを購入するのですがエラと血合いを取り除き湯引き後、みそ汁にしています。お魚を無駄にしないで食べきった!という満足感が心地いいんです(笑) 油が乗っている時期は特に美味しくお勧めです。

珍しい料理として、ブログリッキーさんが新潟の郷土料理”医者殺し”をご紹介されていますのでこちらも是非参考にして下さい。

郷土料理「医者ごろし」【激レア情報】新潟県央に伝わる滋養食

郷土料理「医者ごろし」【激レア情報】新潟県央に伝わる滋養食 | さかなのさ 〜魚美味探求 (sakananosa.com)

まとめ

上手に扱えば美味しいし節約にも繋がるあら。お手軽価格ですしいい事しかありませんね。

筆者は以前より肥料にしてしまうゼロ評価のあらがもったいないなーと感じていました。提供する側としてもアイデアや工夫で価値のある商品として生まれ変わらせる事が出来ればお魚を食べる一つの提案に結び付く思います。食べる事は生きる事。頂く命は大事にしていきたいですね。

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