割引商品で実際のところ1番お得なのはどの商品?
食に携わる仕事をして早24年以上の筆者。消費者側と提供側の視点を持っていると自負しています。
そこで今回、スーパーの割引商品で本当にお得(=原価に近い価格)な商品をご紹介します。割引商品すべてがお得ではありません。本当の意味でのお得商品を紹介します。お得になった気持ちがあるかも知れませんが、部門によって目標値入率が違い実際にお店側としては損はしていない場合があります。その理由をこれから説明していきます。
結論 お肉売り場の割引商品が一番お得!!
理由は、そもそも精肉部門の儲けの設定で下記の通り30~40%です。前提として低い設定をされています。例えば…売価100g138円国産鶏もも肉 内容量400g2割引の商品があるとします。
計算方法…1g1.38円なので1.38×400g=552円、552円×0.2=110.4円、結果 552円-110.4円=441.6円となります。(すごく簡単なスマホ電卓アプリでの方法は、552円-20%=110.4円この表示のまま=を押すと441.6円となります←むっちゃ便利)さて、そもそもこの売価設定は30~40%の利益を目標としているので、100g 138円×0.6(40%)=82.8円 これが仕入れ原体原価と推測されます。すると、1g0.828円なので0.828×400g=331.2円これがもともとの商品原価。2割引後との差額は、
441.6円-331.2円=110.4円 お店としては110.4円しか儲けがないわけです。更に5割となるとほぼほぼ赤字状態。もともとの儲け目標設定が低いのでお得に買えているという事です。
値入設定が低いだけではない。その理由は?
お得な事は理解いただけたかと思います。もっといいところは、お肉なので割引品質でも冷凍が出来るという事です。いくら安くても腐りかけの商品は要りません。お肉の場合お店によってその選定ルールが違いますし野菜やお魚に比べて鮮度の劣化は激しくありません。そういった理由でお肉が真のお得商品なのです。
目標値入率は各部門違う!
お肉売り場、総菜売り場などそれぞれ目標とする値入率(儲けたい目標数字の率)が違います。
参考にご紹介したいサイトはこちら。目標とする利益率|数字でみるスーパーマーケット|統計・データでみる スーパーマーケット (j-sosm.jp)厳密にいえば、イオンやライフなど企業でその設定は違いますが大体似たような設定となります。
参考として、総菜部門…50%以上、鮮魚部門25~30%、精肉部門30~40%、青果35%前後、日配30%前後 生鮮回りではこのような設定です。上記サイトとの誤差は、実際ロス率などが反映されるので少し下がっているという解釈です。
お惣菜はお得ではない理由
総菜部門は手がかかる為に高い目標を設定しています。その為、一見5割商品がお得に見えても実は原価を割っていない場合がほとんどです。2割だとしっかりと利益が出る仕組みですし、お肉と比較した時お得度は低いです。しかも、割引状態となっている場面では既に売れ筋(人気のお惣菜)はなくなっておりその価値は低い状態だと思っています。日常で料理をされない方はより強く感じるのではないでしょうか。と、いいつつも筆者は定期的に利用させて頂いてます、楽ですもの。
まとめ
鮮魚には触れませんでしたね、もともと低い設定なのですがどうしても捌かないといけない、割引後の劣化が早いという魚特有の性質からお得とは言えませんでした。しかし人によって違うかと思います。日配も同じく牛乳や豆腐が割引されていても冷凍したとてその後の調理をなやんでしまいます。人間が食いだめできればすべて解決するのですが…それは無理な事ですしね。
お肉の割引がお得な理由をご理解頂けたでしょうか。その分ライバルも多いですが気合を入れて臨みましょう。しかし、人間ですから割引マインドも疲れてしまいます。バランスよくお買い物出来ればいいですね。
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